会長の時間(令和3年7月8日)

日付 令和3年7月8日
会長 瀬口 清文

今日は、歯医者さんらしい話題について話します。6月12日の大分合同新聞の論説は「虫歯率全国ワースト2位予防と早期治療の徹底を」というものでした。2019年の大分県の12歳児の虫歯率は46.7%、1人当たりの平均虫歯本数は1.2本。20年連続全国一の新潟県の虫歯率は20.3%、本数は0.3本と大きな開きがあります。大分県の虫歯率は、10年前の72.7%から改善しているものの過去5年間でワースト2位が4回だそうです。
ところで皆さんは、虫歯予防というと何を思い浮かべますか。まずは歯磨き、あとは甘いものを食べないといったところでしょうか。古くから日本ではそのように考えられてきました。しかし、グローバルスタンダードは、1.フッ素、2.食事指導、3.歯磨きなのです。WHOは、1969年に「フッ化物を活用した虫歯予防」を勧告しましたが、日本では実施されず先進国の中で最も虫歯の多い国の一つとなりました。世界では、上水道のフッ化物濃度調整や、フッ化物添加食塩が広く普及していますが、日本ではまだ行われていません。そんな中、新潟県では、1970年から小学校でのフッ素洗口が始まり、瞬く間に全県下に広がりました。その他に、歯科教育、治療を推進しています。その結果が、20年連続全国一なのです。大分県のフッ素洗口は、2003年に始まった大分県フッ素洗口モデル事業です。新潟県に遅れること33年です。新聞の記事でも、家庭での虫歯予防には、家庭環境、経済的困窮などで限界があり、行政や学校関係者による保健指導や助成が必要。将来を担う大分の子供たちに健康格差があってはならないと述べています。
大切なことは、常に視野を広く持ってグローバルスタンダードに注目し、いいものは取り入れるというその時々のトップの判断力ではないでしょうか。