会長の時間(平成31年3月7日)

日付
平成31年3月7日
会長
山本 輝彦

昨年末から年始に掛けて色んなスポーツイベントが展開されました。その中で今日の会長の時間は、正月2日、3日に開催された第95回箱根駅伝での原晋監督率いる青山学院大学のお話をしたいと思います。

今年の箱根駅伝は、10区間合計タイム10時間52分9秒の大会新記録で往路2位からの逆転。46度回目の出場で悲願の初優勝を果たしたのが東海大学でした。それから遅れること3分41秒の第2位で青山学院大学のアンカー3年生の鈴木塁人(たかと)君はゴールの大手町に帰って来ました。笑顔でゴールテープを切るとその後、自らが走ってきたコースを振り返り笑顔で一礼。鈴木君を迎える主将で4年生の森田歩希(ほまれ)君らも笑顔。同じく4年生の林奎介君は両手を掲げながら拍手で鈴木君を迎えました。状況を知らなければ青山学院の優勝シーンかと見間違えるかもしれない光景でした。今季の青山学院は昨年10月の出雲全日本大学選抜駅伝、11月の全日本大学駅伝ともに圧勝。史上初となる2度目の学生3大駅伝3冠達成と、箱根駅伝史上「中央大学、日本体育大学」に次ぐ3校目となる5連覇を狙いましたが、惜しくも2位で終わりました。因みに連覇の記録は昭和34年の第35回大会から40回大会までの6連覇を達成した中央大学です。

復路のスタートはトップの東洋大と5分30秒、2位の東海大と4分16秒の大差をつけられ、青学は6位と出遅れてのスタートになります。いつも明るい原晋監督が往路終了後、暗い表情で箱根の宿泊に入ってくると、先に到着していた明日の復路スタートの6区を走る4年生小野田勇次君は原監督に声をかけました。
「監督、元気出してください。僕、明日は気合を入れてスタートします。そして残り3キロ死ぬ気で走りますから」。

6区は箱根の山から標高差864メートルの急な坂を下り市街地に入り、傾斜が緩やかになってからの小田原中継所までの残り3キロが勝負所と言われております。4年連続で箱根の山下りを走るスペシャリストの小野田君は確固たる決意を原監督に伝えました。

翌朝、宣言通りに復路スタートの小野田君は魂の激走を見せました。結果は初の58分台を切る57分57秒で見事6区の区間新記録をマークして5位に浮上。王者・青山学院は反撃を開始しました。続く7区の4年生の林奎介君も昨年自らつくった区間記録に2秒差に迫る激走で連続区間賞。駒沢、法政の2校を抜いて3位に上昇。8区の実力派の1年生飯田貴之君も期待に応えて区間2位の力走。9区の2年生吉田圭太君もこれまた区間賞の激走。最終10区の鈴木君にタスキが渡った時、首位の東海大とは3分43秒差、2位の東洋大とは8秒差でした。鈴木君はすぐさま東洋大を抜いて2位に浮上。しかし、約4分に近い大差はトップの東海大には流石に追いつけず結果第2位でのゴールになりました。アンカーに決まった時から鈴木君は「ゴールする時は絶対に笑顔でいようと決めていた」とのことです。

毎年ゴール付近で選手を迎えている初老の箱根駅伝ファンの方は、4連覇を成した昨年のレース以上に最も心を動かされた感動的な今年の青山学院のゴールシーンだったと語っておられました。

因みに今大会、日本テレビ系で放送された箱根駅伝の平均視聴率は31.4%で歴代最高。その中でも瞬間最高視聴率37.7%を記録したのは青学のゴールシーンだったとの事です。総合優勝を逃し5連覇は達成出来ませんでしたが、箱根駅伝復路での新記録を達成し意地を見せた青山学院大学。今後どの様なレースをするかを楽しみに注目したいと思います。

以上で今日の会長の時間を終わります。