地域の「余り」をアップサイクル!

日付 2018/3/1
卓話者 大分エコセンター株式会社 代表取締役社長  大山 直美様

「未使用から未来使用へ」

■アップサイクルってどういう意味?

リユースやリサイクルとは違う資源循環の手法であり、わが社で取り組んでいる「アップサイクル」で完成した商品ブランド【AMA RE】の事例を紹介する。
国東の中小製造業(アキ工作社、ヘルメット潜水)を主要なコラボレーション先として、製造過程で余る段ボール紙の端材、ウエットスーツ生地の端材にクリエイティブな発想とデザインの力で価値をつけて製作したアクセサリーや雑貨、家具製品を紹介する。

■大分初の循環型ブランド【AMA RE】が誕生した理由

1934年から三代続く資源リサイクル事業をベースに廃棄物マネジメントに取り組んできたが、「処理量増大×処理価格アップ」の方程式による収益増大モデルは本来の社会的利益(廃棄物削減)に矛盾するのでは?と考え、「廃棄物=資源」という観点に立ち、廃棄物マネジメントのリフレーミングを考えるに至った。

■ 2014年大分県ビジネスプラングランプリ奨励賞受賞からのスタート

上記のプランで賞を受賞したことを機に、地域ぐるみで資源の有効活用につながる企画や商品の開発に取組み始める。現状は、ものづくり企業から出る端材が産業廃棄物となってしまうと処理費の負担が増えると同時に廃棄物の削減にもつながりにくい。将来は「端材=有用な資源」と捉えるグリーンビジネスのモデルを構築することで廃棄物の削減効果と企業のコスト負担の軽減につなげたいと考えている。そのアイディアと取組みは本年の大分県産3Rアイディアコンテスト最優秀賞を受賞した。

■Team ~ The eco-alliance museum ~の取組みまずは地域の様々な人々が「エコ」を共通理念として集まり、学び、発信しあう場所と機会を設けるイベントで啓発事業を重ねてきた。端材や廃材を通じて、子供たちが資源の大切さを学べるワークショップも数多く提供してきた。さらに、より多くの方々が資源循環に関心を持ち、貢献してもらえるようにプロダクトデザイナーを起用してアップサイクル商品を本格的に製作・販売し始めた。

■今後の課題と展開について

アップサイクル商品の製作・販売を続けるためには、実際に消費者に受け入れてもらう必要がある。
マーケティングリサーチによる市場ニーズとのマッチングを行っている。アンケートの結果、「売上の一部が寄付になっていること」や「製作の背景がわかる」と言ったことが商品の価値として求められていると分かり、大分県のNPO応援団「めじろん基金」に売上の一部を寄付する協定を結んだり、様々なメディアや機会を通じて企画と製作の背景を紹介したりしている。また、資源循環に対する責任は、製造業だけでなく社会全体で担う必要があるためプラットフォーム事業による便利なアップサイクル・サービスの提供を検討している。まずは大分県内で、地域の「余り」をアップサイクルするグリーンビジネスを確立し、他県や諸外国に展開する計画である。