情報のズレ

日付 2017/03/02
卓話者 米山奨学生 張 航さん

来日後、中国に居る間は手に入らない情報を入手し、強くカルチャーショックを受けました。しかし、中国側が提供した情報は嘘のデータを使っているわけではなく、ただ言葉の曖昧さを利用し、全く異なる印象を与えています。例として、「中国の実質経済成長率、6.7% 6年連続で減速」という日本側の記事では6.7%しかないや減速などの表現を使い2010年の10.61%に対し、かなり経済成長の速度が遅くなっていることがわかります。だが、中国側はGDP成長率が6.7%で安定した速度で発展しているという表現を使うと、中国の経済状況が順調に発展しているというふうに取られることになります。

また、中国の歴史の教科書では、「米国が広島と長崎に2つの原子爆弾を投下したことにより、第2次世界大戦の幕を閉じ、同盟国の勝利となる」というふうに述べているが、実際にこの二つの場所は原爆により、約23万人が死亡しました。さらにドキュメンタリーの映像を見ると、教科書の文字から読み取れない惨景が浮かび上がりました。2つの原子爆弾のおかげで中国が助かったというのんきな考え方が一瞬で消えました。

日本側のマスコミを見ると、中国に関する負の情報を流す傾向があります。ネットで中国と関連するニュースを検索すれば、すぐに「大気汚染・南シナ海懸念・GDP捏造」などの負のキーワードが目に飛び込んできます。たとえ事実であっても、正と負の情報のバランスがあまりにも不平であるため、中国側に対する印象が益々悪化する傾向が見られます。

本来、日本と中国は地理・文化などが近い存在であるが、お互いの事情をよく知らないという問題点は両国の関係を邪魔する元凶ではないかと考えられます。我々一般的な民衆にとっては、マスコミなどの情報に誘導されず、理性的にものことと対面する必要があると考えられます。