アンガーマネジメント

日付 2016/07/21
卓話者 ㈱ユー・ジュエル 代表取締役 根岸由紀江様

怒りに対して、人はマイナスイメージを抱きがちです。また、感情の扱い方について教育を受けてきませんでした。だから、怒りをどう表現していいかわからない。湧いてくる感情をどう扱えばいいのか、そしてそれをどう相手に伝えればいいのか、方法を知らないから、戸惑ってしまうのです。
「アンガーマネジメント」とは、怒りの感情と上手に付き合うための心理トレーニングです。「アンガーマネジメント」とは、怒らないことではなく、怒る必要のあることは上手に怒り、怒る必要のないことは怒らないようにすることです。アンガー ⇒ 怒り、マネジメント ⇒ 後悔しないことでは、アンガーマネジメントを理解していただくために、3つのポイントに絞りご説明いたします。
1.怒りの感情とは?
怒りの感情は、人間の自然感情です。怒りのない人はいないし、なくすことも不可能です。怒りは伝達手段であり、怒ることで伝わることがあるし、怒ることで伝わりにくくなることもあります。また、自分の身を守るための防衛感情です。
怒りは、第二次感情です。人間は毎日いろいろな感情(第一次感情)と向き合っています。その第一次感情の中でネガティブな感情(不安、つらい、苦しい、悲しい、寂しい、疲れた、嫌だ)で心が満杯になり、何かのきっかけで怒り(第二次感情)になります。ネガティブな第一次感情をためない事が大切です。
2.コントロールのための3つの暗号
①衝動のコントロール「6秒」
 怒りの感情のピークは長くて6秒です。まずは6秒待つことです。頭にきたことやイライラしたことを指で手のひらに書いてみたり、大きく深呼吸をしたりして6秒待ちます。
 やってはいけない事は「反射」です。売り言葉に買い言葉は後で後悔します。
②思考のコントロール「三重丸」
 私たちを怒らせるものの正体は、自分の中のこうあるべきという譲れない価値観が壊されたり、裏切られることです。自分では正しいと思っていても、人それぞれの考え方や価値観が違います。①自分と同じ、②少し違うが許容可能、③自分と違う許容できないという境界線の三重丸があります。①と②を大きくする努力をし、安定させることが大切です。その時の機嫌で動かすことなく、周囲に見せることが大切です。
③行動のコントロール「分かれ道」
 怒った事を、自分自身が「変えられるコントロール可能なもの」と「変えられないコントロール不可能なもの」に分けます。さらに「重要」か「重要でないか」と区別します。
 例えば、部下の仕事の進め方に問題があり怒りを感じたとき、これはコントロール可能であり、重要な事なので、いつまでにどのように変えさせるという行動を起こすことが必要です。また、自分の机の上が散らかっていてイライラすることは、コントロールできることですが、重要でないので、時間のある時にすればいいと割り切ります。
 また、車の渋滞に巻き込まれイライラしても、重要な事ですが自分では変えられないコントロール不可能な事なので、受け入れて対処していくしかありません。あきらめて音楽を聞いたり、ガムを噛んだりして対処します。
 通勤電車でマナーの悪い人にイラッとしても、この状況は変えられないコントロール不可能な事であり重要な事でもないので、放置します。どうしても気になれば車両を変わればいいのです。
3.怒りの性質
怒りは、次のような性質があります。
・高いところから低いところへ流れる
・身近な対象程強くなる
・矛先を固定できない
・伝染しやすい
・エネルギーになる
怒りはエネルギーになるという素晴らしい性質を持っています。この性質を理解し、活用している人の中に、アスリートや経営者が多くいます。
「アンガーマネジメント」を身につけ、怒りをポジティブに受け止めエネルギーに変えていきましょう。そして怒りの連鎖を断ち切りましょう。