飛行機の給油

日付 平成28年5月19日
会長 小嶋 一範

ハイジャック事件で、犯人が「○○まで飛べ」と要求すると、機長が「そこまで飛ぶ燃料がない」との押し問答の場面が、映画やドラマ・再現ビデオにて見た記憶があると思いますが、これは、一種の時間稼ぎのこともありますが、本当に飛行計画外の場所に飛ぼうとすると、燃料が足らない事が多いようです。
それは、目的地到着に必要な量しか給油していないためであり、出来る限り機体を軽くするために満タンにはしないという理由だそうです。たとえば、大型機の燃料タンクの容量は、国際線で使用するボーイング747型機で23万リットルといわれ、ドラム缶で約1,000本分にもなります。これは、飛行機そのものとほぼ同じ重量にあたりますので、燃料だけで飛行機と同じ重量を持つことになります。
そのために給油量は、必要最小限に抑えられているようですが、その内訳は①目的地までの必要量②目的地に到着できなかったとき代替地まで飛ぶための燃料③代替地の上空で空中待機するために必要な燃料…で構成されています。更に定められた計算誤差を補うための予備燃料を加えた量が一回のフライトの給油量と言う事です。
航空法でも、それらが最低搭載量と定められており、余分な燃料は積まないことは航空界の常識となっているそうです。
ただし、天候の悪化が予想される場合など、不測の事態に備える場合は、機長は追加の燃料搭載を求める事ができるそうです。
因みに、飛行機燃料はJet A-1という名前で、原油から蒸留された油の中では灯油に分類されています。1リットルの燃料で飛べるのは、わずか50メートルで、20万リットル容量の燃料タンクは胴体ではなく、主翼の中に搭載されています。