大分って、どうよ

日付 2016/03/17
卓話者 西日本新聞大分総局長 緒方哲二氏

2014年8月に着任して、1年半あまり。「大分って、どうよ」。福岡の本社で会議などがありますとよく、こう聞かれます。昨年はJR大分駅ビルや県立博物館オープン、全国注目の知事選に県都の市長選があって大分のことが色々と報道されましたが、本当のところどんなところなのということです。

そんな質問に私は「もったいないところ」と答えます。魚は確かにうまい。博多の魚はうまいと定評がありますが、大分はその比ではない。実は私、魚が苦手だったのですが、大分の魚は食べられる。これは家族が驚きました。そして温泉、「温泉県おおいた」のPR効果は絶大で、なぜか福岡の人たちは私が毎日、温泉に入っているかのように思っている。

しかし、例えば出張で大分にやってきて都町で飲んで、温泉に入りたいなという人が入れる温泉があるか。温泉つきのホテルもあるにはあるが、温泉がないところも多い。単身赴任のサラリーマンも一緒。閉店が早いし、車を持ってなければ、手軽に入りにいけない。残念ですね。

食の話で言うと、これは私の個人的な印象ですが、大分の飲食店って、掃除が行き届いていない。古いのはかまわないけど、けっこうべたべたしている。ある海鮮丼が有名な店は、はがれかけたポスターにほこりがうっすらと積んでいた。よくみると壁も土間もほこりだらけ。こんな例をいくつか経験した。おいしいのに、ホスピタリティが感じられない。人に勧められません。もったいないですね。

都町も延々と工事をやっていると思ったら、七色に光る街灯を建てた。防犯カメラは時代の要請でしょうが、道を狭めてまで建てる必要があるのか。しかも演歌なんか流しているものだから、どこか品がない。全国から出張で訪れるサラリーマンたちを迎えるホスピタリティが感じられない。残念ですね。

もう20年も続くアルゲリッチ音楽祭も大分のPRに十分いかせていない。世界のアルゲリッチなのに。もっと方法はあるはず。残念ですね。

ただし、大分の資源は間違いなく一級品。食、温泉、各種の工業製品。大友宗麟をはじめとするキリスト教関連の遺産も実は素晴らしい。大分は大きなポテンシャルを持っていると思います。皆さん方には、それをいかして輝く大分の未来を創造してほしいものです。