警備業の現況

日付 平成27年9月3日
会長 小嶋 一範

警備とは、一言で言いますと他人の需要にて他人の生命・身体・財産を守るという原則があります。昨年において全国の警備会社数は約9,200社、警備員数は約55万人と巨大な安全産業として成長してきました。

当初は国会討議におきましても、諸外国とは遠い日本では警察組織がある限り、警備業は不要の産業であるという考え方が強くあり、そのために警備業不要論の中で揺籃期を過ごし、現在に至っては健全に育成すべき産業であり、社会生活にとって必要不可欠な産業であると認識されるまでに発展しました。

昭和37年に警備業が誕生した当時、警備業は守衛というイメージを与えられ、日直や宿直の替わりとして派遣されていましたが、徐々に受付等の出入管理業務、安全確保や不審者排除のための巡回業務、工事現場等の交通誘導警備業務や催し物等の雑踏警備業務、貴重品や危険物等の運搬警備業務、要人警護等の身辺警備業務そして機械による遠隔監視等が行われるようになり、昭和57年、警備業法の制定以降も、空港保安警備業務や原子力関連施設の警備業務、救急医療補助業務や施設設備機器監視及び遠隔操作等、多種多様な業務を展開しています。

更に平成16年には、全閣僚を構成とする犯罪対策閣僚会議にて「警備業務の位置づけ」として警備業法の抜本的改正が行われました。生活安全産業としての警備業の育成と活用の観点から、警備員の検定・教育制度の活性化によって、警備業務の種別に応じた専門的な知識及び能力の向上を図るもので、国家資格である現6種目の検定取得者の配置基準・種目ごとの教育指導体制などが定められました。

都市化の伸展や高度情報化社会に伴う国民意識の変化により、地域社会の脆弱化と地域における犯罪抑止機能の低下が進行しつつある中で、社会全体の防犯機能を構造的に強化していくために、警備業の果たす役割は今後ますます重要性を増していくと考えられています。