大分県信用組合における地方創生の取組について

日付 2015/08/06
卓話者 藤原正会員

はじめに

今年の4月に着任いたしました。大分県信用組合本店営業部長の藤原でございます。平素は大分県信用組合の業務運営に対しご理解とご協力を賜りまして誠にありがとうございます。 本日は、大分県信用組合における地方創生の取組みについてご紹介させていただきます。

P2: まず、当組合は昭和28年11月に創立し、今年で62年となります。業容につきましては、預金3,534億円、貸出金1,828億円であり、預金残高では県下第4位、貸出金残高では県下第3位となります。

P3: 店舗展開につきましては、津久見市を除き県下一円に店舗網を持ち、現在40店舗1出張所で運営を行っております。

P4: それでは本日のテーマである地方創生の話に移りますが、地方創生を考える上での基本となる少子高齢化・人口減少問題について、改めて見てみますと、2010年に119.7万人の県内人口が、2040年には95.5万人となり100万人を切ることとなります。また、生産年齢人口といわれる15歳~ 64歳までの人口も72.2万人~ 50.4万人と年平均7,200人のペースで減っていくことになり、改めて地域経済に与える影響は深刻なものになると考えます。

P5:・そこで政府は、昨年度より「まち・ひと・しごと創生本部」を立ち上げ、スライドの通り4つのカテゴリーに分けて、戦略を立案し、産学官金労言の連携のもと課題解決に取り組むことを求められています。・具体的には1地方にしごとをつくり、安心して働けるようにする2地方への新しい人の流れをつくる3若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる4時代に合った地域をつくり、安心なくらしを守るとともに、地域と地域を連携するといった政策パッケージが示されました。・この中で、特に金融機関に期待又は協力を求められているものは、赤い矢印の部分である“しごとづくり”と“地域(まち)づくり”となります。

P6: しかし、政府からの要望は理解できるものの、私ども一金融機関で地方創生戦略の各施策を実行することは当然ながら困難ですので、この図にありますように、自治体や大学あるいは公的支援機関等との連携によって、地域産業や企業を応援していくことが求められているわけであり、中でも金融機関への期待や役割は大きいものと感じています。

P7:・地方創生戦略を実施する上でのキーワードとして、「利他の心」つまり地域や顧客の利益を最優先に考えることのできる経営マインドが重要であると考えます。・そこで今こそ、「相互扶助の精神」を経営理念とした信用組合の出番だと感じています。そもそも信用組合は、図で示した通り銀行のような株式会社ではありません。したがって株主はいません。株主の代わりとなるのが、出資していただいたお客様=組合員です。・ですから、私どもは、株主に対する単年度利益や配当を気にする必要はなく、その分、長期的視点で組合員=お客様の利益を第一に考えた経営を行うことが基本となります。・よって、取組が即座に単年度利益につながりにくいとされる「地方創生」は、当組合の経営理念に即した中長期的な視点での取組であるといえます。

P8:・地方創生の取組、とくに“しごとづくり”に対する当組合の実施体制としては、本店隣接地に設置している「けんしん中小企業支援センター」がその機能を担っています。・この支援センターは、5年前から設置されており、これまでに659先、相談対応件数は延べ1,923件と多くの中小企業の相談対応を行っている。・主な支援実績としては、創業やものづくり補助金等の対応や県の経営革新計画の対応、事業承継支援など、企業のライフステージに応じた相談対応を行っています。

P9: 具体的には、支援センタースタッフによる創業計画の策定や経営革新等補助金申請書の策定支援、専門家派遣を通じての新商品開発支援並びに駅ビル出店支援、地元の支店と連携した農産物直売所などの新事業展開支援など業種問わず様々な経営課題へのサポートを行っています。

P10-11:・こちらは『けんしん中小企業支援センター』が中心となり各種補助金事業の経営革新等支援業務を取り組んだ実績です。・左側が創業補助金、ものづくり補助金、経営革新計画の過去3カ年(H27年度は6月末現在)の採択結果です。当組合が直接ご支援させていただいた中で、創業補助金39件、ものづくり補助金で15件の採択ができました。経営革新計画も昨年、今年とコンスタントにサポートさせていただいており、9件の実績を挙げることができています。・特に創業補助金の採択結果については、大分県内及び私どもの信用組合業界で第1位の実績となりました。今後も引き続き創業者へのサポートを通じて、“しごとづくり”に貢献して参ります。

P12:これまでの説明から、皆様方が当組合に抱いていたイメージが多少変わったのではないかと思います。私どもが目指す金融機関は、これまでの「単に資金(カネ)の仲介機関としての金融機関」という役割から、「人」、「モノ」、「情報」、「ノウハウ」といった中小企業者が必要とする経営資源の仲介役ができる金融機関へと変革していくことを目指しています。まだまだ十分とはいえませんが、相互扶助の精神で皆様方と一緒に成長していければと考えています。

P13: この図は、支援センターの位置付けや連携体制を表したものです。当組合は、お客様からの高度・専門的な支援課題に対し、支援センターをコネクト(接続)機能として様々な外部機関との連携を図り対応を行っています。支援センターは私ども営業店と一緒に活動しているので、是非とも最寄りの本支店にお声かけ下さい。

P14: この図は、連携マップに記載されていた大学、行政、診断士協会との包括連携調印式の様子です。このほかにも、宇佐市や竹田市とも連携しています。

P15-16:・ここからは、自治体との連携事例として豊後高田市における2つの事例を紹介します。・まず最初に「建てるんです!」という豊後高田市の定住促進に寄与する住宅ローン商品です。これは、豊後高田市の人口3万人構想の一環として商品化したもので、豊後高田市が所有する分譲宅地に住宅を建設する方を対象にしています。・一般の住宅ローンとの違いは、借地でも借りられるということです。通常の住宅ローンは土地・建物の両方の所有権を持った方のみが利用可能ですが、建てるんです!は土地は借地(豊後高田市より借りる)でも利用できるようにしたものです。・マイホームの購入にあたり、土地購入費がかからないため初期負担が少ない状態で住宅ローンが組めるため、所得の少ない方でもマイホームが所有できることになるというメリットがあります。行政と自宅購入者双方のニーズに応えた商品となります。

P17:・最後に、当組合のユニークな取組のひとつである「けんしん大学」を紹介します。・けんしん大学は、今から3年前の平成24年3月に、“価値共創”をキャッチコピーにお客さんと当組合職員が肩を並べて授業に参加し、中小企業者の困りごとの解決に一緒になって解決できれば、との想いから設置した大学です。・この大学の運営体制は、大学教授、行政出身者、民間企業の社長並びに当組合役員の9名の運営委員で構成されており、授業科目や運営方法などのアドバイスをいただきながら運営しています。・授業科目も、お客様が抱える経営課題に即した内容や最近話題となっている時事情報など、半期ごとにテーマを定め展開しています。

P18:・参考までに、27年度1学期は7月までに終了しましたが、9月は「マーケティングにおけるインターネットの活用」と題し、中小企業診断士を講師にお迎えし9月12日(土)に開催しますので、興味のある方は是非とも参加ください。・なお、27年2学期は、現在準備中ですが、「地方創生」テーマとし、講師陣に日本文理大学の教授らをお招きし10月から5回シリーズで開講予定です。・案内は9月中旬よりHP又は最寄りの営業店でご案内しております。是非ともご参加ください。