東京ディズニーランド

日付 平成27年4月16日
会長 由見 真治朗

昭和58年4月15日、千葉県浦安沖の海面を埋め立てて建設された東京ディズニーランドがグランドオープンし、昨日で32周年を迎えました。東京ディズニーランドとディズニーシーを運営する株式会社オリエンタルランドは昭和35年に設立され、平成26年3月期の売上高4,735億円、経常利益1,126億円、自己資本比率74.3%の優良企業です。従業員数は21,883人で正社員2,196人、契約社員797人、パート、アルバイトの準社員は18,890人で契約社員と準社員の合計は19,687人と全従業員の約9割を占めています。アメリカを始めとする世界各地のディズニーリゾート、ディズニーパークでは入場客のことをゲスト、従業員のことをキャストと呼びますが、これは「パークは巨大なステージであり、従業員はそのステージ上でそれぞれ配役された役割を演じるキャストである」というウォルト・ディズニーの考えに由来しています。昨年4月、東京ディズニーランドとディズニーシーは累計入場者数が6億人を超えましたが、その来園者の9割をリピーターが占めるといい、これが他には無いディズニーの強みです。それは、新しいアトラクションを次々と生み出していることに加え、キャストの接遇が大きいといいます。
「すべてのゲストはVIP」「感動を与えるのは人である」こうした姿勢を徹底するために行われているのが従業員教育であり、最初に「SCSE」と呼ばれる行動指針を叩き込まれます。この「SCSE」ですが、「S」はSafety(安全)、「C」はCourtesy(礼儀)、「S」はShow、「E」Efficiency(効率)であり、この順序が非常に大切であるといいます。この「SCSE」の順序が大切なのは「安全のためには効率を無視してよい」が「効率を優先して安全を無視してはいけない」ということです。
ディズニーランドでは現場のキャストが一番の権限を持ち、キャストがとった行動について基本的に会社が責任を持つとしています。以前、赤嶺パストガバナー補佐が卓話をされたお子様ランチの話ですが、本来ならメニューにもある通り、社内のマニュアルではお子様ランチは9歳以下のお子様のみとなっており、夫婦に提供したキャストの行動は一般の会社であれば規則違反です。しかし、どこか寂しげな夫婦へ一歩踏み出し、誰がお子様ランチを食べるのかを尋ね、事情を知ったキャストが3人分のお子様ランチを提供した行動は、ディズニーでは咎められるどころか称賛されます。その行動は、アルバイトであるキャストが自分の判断で行い、今でも東京ディズニーランドの感動の話として語り継がれるのです。
「ディズニーランドが完成することはない。世の中に想像力がある限り進化し続けるだろう」ウォルト・ディズニーの言葉通り、もっと良いものを提供し、ゲストにもっと感動を味わってもらうためにどうあるべきか、常に考え進化しているのです。「与えることは最高の喜び。他人に喜びを運ぶ人は、自分自身の喜びと満足を得る」ゲストに最高の喜びを与え、そして人に喜んでもらうことで自分の存在価値を感じることができる。だからキャストは自発的に感動的な仕事をするのです。そんな夢と魔法の国ディズニーランドはこれからも進化し続けるでしょう。