映画に学び実践したロータリー活動

日付 2015/03/19
卓話者 株式会社かわたに事務所代表取締役 川谷 和也

私は19年間、福岡平成RCに所属しました。自分の職業が放送番組やイベントの企画制作なので、テレビ取材や映画で学んだ事柄をベースに社会奉仕の事業をクラブで実現できるよう働き掛けました。その幾つかをご紹介致します。

「民放テレビの放送枠1時間を買取り、CM無しのドキュメンタリー番組を制作」

松本清張原作の映画「砂の器」にはハンセン病に対する差別偏見の酷さがこめられています。学生時代にこの映画に感銘をうけ、20年後、同作の上映会と劇中流れる「宿命」というピアノコンチェルトを故・羽田健太郎氏と九州交響楽団で生演奏するシネマコンサートを大分と福岡で開催しました。このイベントは全国から観客が集まるほど大きな反響を呼びました。これをきっかけに、私は、こうした文化振興事業がロータリーの社会奉仕として世の中に役立てばと、ハンセン病問題の啓発を考えました。
理事会に1年半かけて提案を押し進めました。二代に渡る会長もメンバーも前向きに受け止め、企画が始動。地元民放の放送枠1時間(編成枠・電波料)を買取り、ドキュメンタリー制作は、私の事務所が実費のみで行うことにしました。
「元ハンセン病患者の声/故郷へ」と題し、熊本の国立療養所菊池恵楓園を取材。ハンセン病とはどんな病気で、らい予防法とはどんな歴史があるのか紹介。「この病気は感染力は極めて弱く、遺伝もせず、特効薬もあり完治する」をベースに放送。23時台という時間帯にも関わらず視聴率も高く、多くの人に啓発が伝わったと手応えを感じました。

ロータリークラブの活動は、一般にはあまり知られていないようです。実はロータリー手帳の中には、「活動広報の必要性」という項目があります。広く多くの方に理解と協力を得るためにも大切なことなのです。ドキュメンタリー放送は1997年ですが、広報にも意味があったようです。
この他、私たちは「新世代」に目を向け、「史実のタイタニックと音楽家たち」という語りと演奏のステージを開催し、小中学生たちを招待し、「命の尊さ」「家族の絆」「人は人のために何ができるか」等を考えてもらいました。
こうした意義ある活動ができたのも自分がロータリアンだったからだとクラブに感謝しています。現在、聖路加国際メディカルセンターの日野原重明先生のお手伝いをし、昨年11月には戦争の悲劇を伝える音楽ドキュメンタリー「対馬丸~海底に眠る疎開学童780人」を大分で制作上演しました。現在このような活動に力を注げるのも、ロータリー精神が活きているからです。