土用の丑の日

日付 平成26年7月17日
会長 由見 真治朗

今日は、もうすぐ「土用の丑の日」なのでウナギのお話をさせて頂きます。

「土用」とは、二十四節気の立春、立夏、立秋、立冬までの18日間のことをいい、土用の土は陰陽五行説から、春は木、夏は火、秋は金、冬は水に当てはめると土が余ったため、季節の変わり目を土用にしたと言われています。土用は春夏秋冬それぞれにあり、全部で約72日間あります。
陰陽五行説とは、夜と昼、冬と夏のように全く相反する性質である陰と陽が互いにバランスを保つことで万物が成り立ち、発展していく陰陽説と相生、相剋の関係で万物が成り立っている五行説が結びついたものです。夏の土用は「土」と「火」が相生の関係で「土」の力が強くなります。そこで、「火」を抑えるために相剋の関係で、冬の土用は12月が丑の月であり、冬と丑が水の要素を持つとして、夏の土用の「土」を抑えるために丑の日になったと言われています。
 

夏の土用にウナギを食べるようになったのは江戸時代中期ですが、その由来は発明家の平賀源内が仕掛け人だという説が有力です。夏はウナギを食べに来る客が少なく、ウナギ屋の主人から相談を受けた平賀源内は、「本日、土用丑の日」と店先に貼り紙をしました。当時、丑の日は災難の日とされ、庶民は縁起かつぎに「梅干し」や「ウリ」、「うどん」など頭に「う」の付く物を食べていましたが、「ウナギ」も当てはまることから「土用の丑の日」に食べるのが一般的になったようです。

三大栄養素の他、ビタミン、DHA、コラーゲンと栄養豊富なウナギですが、乱獲や河口堰の設置など河川環境の変化により、1970年代から減少を続けており、シラスウナギの漁獲量はピーク時に200トンを超えていたのが2013年には5.2トンにまで落ち込みました。同年2月にはニホンウナギを環境省のレッドリストに絶滅危惧種として選定し、更に今年の6月12日には、国際自然保護連合でも絶滅危惧種に分類されました。

こうした理由から近年、ウナギの価格が高騰していますが、このままではウナギを食べる食文化が無くなってしまう可能性も十分考えられます。

ただ、今年に限っては稚魚の捕獲量が昨年の2倍に増え、少し価格が下がったのでウナギを食べるチャンスです。

昔からウナギはハレの日に食べる高級な食材でしたが、資源確保と食文化を両立させるため、特別な日の食べ物にすることが現実的な選択肢なのかも知れません。