県内の動向について

日付 2014/11/06
卓話者 菊口邦弘会員

1.大分県の概要とデータから見た課題

(1)大分県は現状18市町村で構成(14市3町1村)~平成の合併前は58市町村で構成。
(2)総人口117万6千人・総世帯数49万3千世帯(平成26年3月時点)
大分市~人口478,000人(40.6%) 世帯数207,000世帯(42.0%)
(3)人口動態

①ピークは昭和30年で127万7千人、以降昭和45年に115万5千人まで減少したが増勢に転じ昭和60年125万人まで回復。その後減少基調で、平成22年には、120万人を切った。

②直近の人口の動向(H25・8~H26・8の1年間)をみると、
自然動態 出生 9,436人 死亡 13,971人 自然減 ▲4,535人
社会動態 転入 37,843人 転出 40,545人 社会減 ▲2,702人
増 47,279人 減 54,516人 合計 ▲7,237人
*現状では、今後10年間で約7万人の人口減が予想される。

(4)高齢化率
平成22年(2010年)~26.6% 平成27年(2015年)30.3%の予想であり、今後20年で5%増加し、平成47年(2035年)には35.2%に達する見通し(国立社会保障・人口問題研究所)。

(5)県民所得及び県内総生産(単位 千円)
①平成23年度の一人当たり県民所得は、2,488千円で九州では第2位。しかしながら、国民所得とは約1割の乖離がある。
県民所得 国民所得 対比
平成18年度 2,642 2.958 89.3%
平成23年度 2,488 2.715 91.6%

②県内総生産とその内訳
平成17年 平成20年 平成23年 (単位 億円)
第1次産業 958 920 935 2.19%
第2次産業 13,842 13,566 11,961 28.11%
第3次産業 29,025 28,683 28,719 67.49%
その他 450 824 940 2.21%
合計 44,275 43,993 42,555 100.00%
その他~他に分類されないもの(分類不能)

③就業者数については、平成22年度時点で、550,451人となっており人ロ比で46%。
内訳は、第3次産業65.98%・第2次産業23.52%・第1次産業7.23%・その他3.27% となっている。上位は、卸小売業16.23%、製造業14.53%、医療福祉13.40%、建設業8.87%の順で構成されている。

④労働力人口(15歳以上の人口比)~宮崎58.8%・鹿児島56.9%・大分57.3%

(6)事業所
①経営者の高齢化・・10年前と比較し、30歳台~ 40歳台の経営者が減少し、55歳以上が増加。
②就業者数の減少・・平成10年度と平成30年度(予想)で比較し、約10万人の減少を予想。
③事業所数の減少・・九州4県の民営事業所数の増減(平成18年~平成21年の3ヵ年比較)

(7)県内総生産の産業別比較と大分県の産業構造( )内は九州を100とした各県の構成比
(平成23年度) 福岡    鹿児島   熊本   宮崎   大分
県内総生産  17.8兆円  5.4兆円  5.6兆円  3.5兆円  4.2兆円
(九州100) (41. 0%)(12. 4%) (12. 8%)(8. 0%) (9. 6%)

第1次産業 0.8% 3.6% 3.2% 4.4% 2.2%
第2次産業 19.8% 18.5% 22.6% 20.4% 28.7%
第3次産業 79.4% 77.9% 74.2% 75.3% 69.0%

①平成23年度の県内総生産は4.2兆円でありこれは九州7県で第5位の生産高長崎4.4兆円)
②九州地区7県の総合計は43.5兆円で大分の構成比は9.6%となっている。
尚、全国に占める九州の割合は、8.8%の状況。
③産業別総生産の内訳でみると、福岡は圧倒的に3次産業の比率が高く、流通・サービスを中心とした構造が見て取れる。又、宮崎・鹿児島は他県と比べて1次産業及び3次産業の比率が高く農林水産業への注力やそれによる小売・流通といった消費への反映も見受けられ、こうした構造は「その地域内で資金が循環する形」に貢献できる。
④大分県は、他県と比較し2次産業の生産高が非常に高く、大手進出企業を中心に雇用や所得を支えている反面、大手製造業の撤退リスクもあり、今後は、地場産業育成への注力と「域内での資金循環」の仕組み作りが課題であると考える。
⑤「就業者数」の10年比較でみると、鹿児島は殆ど減少していないが、大分は10年で2万8千人の減少となっている(鹿児島79.2万人が79.1万人・大分58.4万人が55.6万人)。

2.大分県のポテンシャルを発揮する方向

①観光資源の活用~交流人口の増加とそれに伴う消費の拡大・・源泉数・湧出量とも全国1位
②自然エネルギー利用推進県~新たな投資と観光面・・自然エネルギー供給量・自給率全国1位
③6次産業化~生産と加工・流通を通じた地域ブランドの確立・・県外や海外への販売強化
④高齢化社会への医療・介護産業の充実~温泉を活用した医療連携・・リタイヤ後の移住促進