あの人

日付 平成26年8月7日
会長 由見 真治朗

私は相田みつをさんの詩が好きで、会社や自宅に日めくりカレンダーなどを貼っています。以前から色々なところで詩を目にすることはありましたが、平成19年に大分市アートプラザで開催された「相田みつを展、いのちのバトン」を女房と二人で見に行き大変感銘を受けました。相田さんの詩を見ると、自分の生き方について本当に考えさせられますが、数多くある作品の中に「あの人」という詩があります。

あの人がゆくんじゃわたしはゆかない
あの人がゆくならわたしもゆく
あの人あの人 わたしはどっちのあの人か?

これは、ウシオ電機の牛尾治朗会長も好きな詩だとある月刊誌で紹介されていました。その中で孟子の言葉「天の時は地の利に如かず、地の利は人の和に如かず」を引用し、「天の時、地の利という条件が整えば成功するかといえばまだ十分ではありません。人の和が不可欠なのです。人の和を得るためにはリーダーが重要であり、社員に「あの人がゆくならわたしもゆく」と思わせるリーダーこそが、これからの時代をけん引する和のタイプのリーダーとして従業員にやり甲斐と幸福感をもたらすのです」と言われています。チャンスに恵まれても地の利を活かした戦略には及ばない。地の利も人の和、つまり団結力には及ばない。周りの人に「あの人についていく」と思わせるリーダーになることが組織を動かすために重要なことだと思います。

本田光曠パストガバナーのアドレスで、「あの人の隣に座りたいというロータリアンが目指すロータリアン」について話されていましたが、それは寛容の心を持ち、感謝と報恩の心で生きようとし、あるべき姿の実現へ向けて日々学び実践するロータリアンが本田パストガバナーの言われる「あの人」なのだと思います。

また古い話ですが、東京ロータリークラブには著名な会員が多く在籍していることから、メークアップで行った際、「あの人の隣に座りたい」と事前に事務局に段取りをしてもらい、お目当ての会員の隣に座っていたそうです。何度か隣に座り、名刺交換をして会話をし、親睦を深めて自分の仕事に結び付けていく方も居たといいます。

8月は会員増強及び拡大月間です。今年の3月に行われた会長エレクト研修セミナーの分科会では、ロータリーの活性化について討議しましたが、活性化のためには会員増強が必要であるとの意見が多くありました。会員増強はロータリーの抱える現実的な問題であり、全てのロータリー会員はこの問題に対して本気で考えなければならないと思います。しかし、会員増強とは会員の数を増やすことが目的ではなく、「クラブ組織の強化」と「会員の資質の向上および能力の開発」が本来の意味です。会員一人一人が職業奉仕活動や社会奉仕活動の実践を通じてクラブを活性化し、その結果として「会員数が増大する」ことが会員増強の真意で、ただ単に会員数を増やせばいいという訳ではないのです。大分東ロータリークラブ独自の職業奉仕活動や社会奉仕活動を企画・立案し、他にはない人を惹きつける魅力のあるクラブになること。そして「あなたの横に座らせてください」と目指されるようなロータリアンになること。それが会員増強に必要なのだと思いますが、自分もそんな「あの人」になれるよう努力致します。